今年も北大博物館でトガリネズミ展を開催します。

 

 長い間HP更新が滞っていましたが、再開します。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、移動制限もあり野外調査にも影響がありましたが、単独でかつ調査先でも極力人と接しないようにして今年の現地調査も終了しました。今年の調査でも、新しい発見がありましたのでこれから順次紹介していきたいと思います。

 まずは、今年も北大博物館でトガリネズミ展を10月27日~12月20日まで行うことになりました。今年も私が飼育しているトウキョウトガリネズミの個体を出展します。機会があれば、見に来てください。今年は、北海道に生息している4種のトガリネズミだけではなく、北大低温研究所の大舘先生が海外から導入したジャコウネズミも展示されます。キャラバンと言って、子供が尾を加えて珠々つなぎなって移動する光景で知られている種です。これが見られたらとてもラッキーです。展示状況は、トガリネズミの世話をしてくれる学生さんが北大博物館のHPにアップしてくれますので、こちらをチェックしてください。

 今回は、新型コロナウィルスの影響で見に行けない方の多いと思いますので、これまで展示会場で私が解説していた内容などを開催期間中は随時アップしていきますので、見ていただければと思います。展示予定のトウキョウトガリネズミはすでに、展示用の飼育ケースに入れ、順応させています。今、展示会場で流す映像を鋭意作成中です。

次の更新は、開催日の27日の予定です。

10月27日の展示に向けて、新居にならしています。

“今年も北大博物館でトガリネズミ展を開催します。” への3件の返信

  1. 何度もすみません。小型哺乳類の営巣習性に興味を持っているアマチュアです。上掲画像では丸い穴が開けられたボックスに草が詰められていますが、これはトガリネズミが自分で引き入れたものでしょうか? (種は異なるのですがイギリスではヨーロッパヤマネの巣箱調査中にヨーロッパヒメトガリネズミがよく見つかっているようなので、気になりました)。

    1. ご質問ありがとうございます。
      この写真のこの穴のあいたボックスの草は、私が摘めたものです。
      飼育の際には、今回のような5面穴の空いたものだけではなく、ネズミの巣箱みたいなものでも、巣として使わせる場合は最初から草を入れ、隠れ家の場合は草を入れずに飼育ケース内に設置します。
      草があるとそこで寝たりしますが、基本、巣箱の中では糞をしません。しかし、草を入れていないとその中で糞をします。草が入っていない箱は、基本隠れ家と利用し糞をし、そこを巣として利用することは観察されていません。
      巣を作る場合は、草の中で周囲の草を引っ張って丸く編んで行動が観察されているので、木箱を巣と利用するなら草を引き込むと思いますが、自ら引き込んでいるところはまだ観察していません。
      草を噛みきって、引っ張って行くことは確認されますので、巣としたい場所であれば草を引き込むことはすると思いますが、巣材が全く無い場所に草を沢山引き込んで巣を作ったり、とにかく草を引き込んでどこかを埋めると行為はまだ観察したことが私はありません。

  2. 思いつきの質問に詳しくお答えくださり、ありがとうございました。トウキョウトガリネズミにとって「巣」とは何なのか、興味がつきません。

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