北海道に生息しているトガリネズミの仲間で、トウキョウトガリネズミ、オオアシトガリネズミは、冬眠しないことは飼育して確認しました。私は、ヒメトガリネズミとエゾトガリネズミは、冬季に野外で飼育をしたことがありませんので、冬眠していないことまだ確認できていません。しかし、両種とも冬眠はしていないと推察されます。ヒメトガリネズミについては、霧多布湿原センターに勤務していた時、2月に建物に中に入ってきた個体を捕まえたことがありますので、冬眠していないと考えます。
さらに、積雪期にどこで、どのように生活しているのかについては、全く判っていません。雪上を歩くオオアシトガリネズミの紹介は以前しましたが、ずっと雪上とは考えられません。したがって、雪の下での行動が主体と考えるのが自然です。
トウキョウトガリネズミの飼育下での行動を見ていますと、雪にトンネルを掘りますが、堅く凍っていると掘れないようです。多分、雪の下では、映像のように枯れ木とか枯れ草などと雪の間にできた空間を、トンネルでつなぎなから活動しているのでないかと推察されます。


東京トガリネズミの事が、気になって仕方がないです。
体重わずか2gの哺乳類が極寒の環境で冬眠しないで生きていける方方が知りたい
コメントありがとうございます。
冬季の生活状況はまだ良く分かっていません。何しろ、夏でも野外での直接観察がまず出来ないので、冬はさらに困難な状況です。
しかし、現在までの飼育下の観察では以下のことが分かっています。
1)-20℃に気温が下がっても、冬眠せずに活動している
2)個体によるが、餌を貯食する
3)氷を囓って、水分を取る(雪から水分を取ると推察されるが、まだ確認できていない
4)雪に穴を掘ることができる
今後、状況をHPにアップしていきますので、そちらも見てください。
冬の間の餌の確保が気になります。
地上の昆虫が居なくなった環境で、安定的に餌が採れるのものなのでしょうか。
地表を浅く掘って、場所をローテーションしながらミミズやコガネムシの幼虫などを捕るのではとも考えましたが、移動に労力も掛かるし、大食漢のトガリネズミに足りるのか疑問に思いました。
また、トガリネズミが冬眠しないメリットは有るのでしょうか。
①活動する事で耳の良い天敵
(フクロウ、キツネ)に狙われ易い。
②飛び地に移動して戻れずに凍死。
③ただでさえ代謝が激しいのに、
餌の少ない冬に活動。
冬眠は失敗するリスクが有りますが、寝ているだけでこれらの危険性を回避出来る。なぜそう言う方向に進化しなかったのか理由が気になります。
紫陽花さま
コメントありがとうございます。
ご指摘の点、私も同様に、とても疑問に思っています。
しかし、冬眠しない理由はトガリネズミにとって有利に働くことが実際にあるからだと考えます。
捕食者に対してのリスクは、夏も冬も大して変わらないと思います。
雪があるから特に見つかりやすくわけではなく、むしろ草の上に雪が積もるため、捕食者の腕(前足?)よりも深い位置で活動している状況になるとも考えられます。
餌となる昆虫には、集団越冬する種もあるので、集団越冬する場所を見つけて、その側で生活すれば、夏場より餌を捕るために消費するエネルギーが少なくなる可能性もあります。
また、生理的機能に特別な仕組みがあるのかもしれません。
冬眠するということは、動けなくなるということです。
冬でも、捕食者は動いていますし、雪の中を潜ってハンティングするイタチ類などもいますので、さほど深い穴を掘れないトガリネズミにとっては、同じ位置にずっと居ると生存率はそんなに高くなかったのかもしれません。
また、体が小さいので、体温を低下させて冬眠状態で維持するのは、体表面と体積の関係からむしろ難しいサイズなのかもしれません(ベルクマンの法則から考えると)。
疑問はつきませんね。
冬の生活状況を野外でも観察する方法を模索中です。
何かわかったら、ブログに書きますので、時々見に来てください。
また、このような理由だから、冬眠しない・・・というアイデアなどありましたら、またコメントください。
冬眠への疑問解決のきっかけになるかもしれません。