トウキョウトガリネズミが棲む嶮暮帰島の話  東日本大震災の津波と嶮暮帰島 2     津波の到達域の見分け方

白くなっているところまで、津波が到達しています。

 

白い草の倒れている方向を確認してください。手前方向に倒れているように見えます。手前方向に倒れているのが、手前方向が海で、そちらに津波が引いていったからついた痕跡です。

 

白い草を目安にするとどこまで津波が到達したかが判ります。

津波の影響を調べるためには、津波がどこまで到達したかを知る必要があります。そのポイントは、下草の倒れている方向です。津波を被ると必ず引き波の影響で、一定方向に倒れるという現状が見られます。したがって、倒れている方向が一定になっているところまでが、津波が来た場所と判断できます。

地形によっては、津波の動きが変化しますので、倒れている方向が異なっているところもありますが、周辺を見回すとどのように津波が移動していったのかが判ります。

写真では、白っぽい草が倒れている範囲が津波が到達した位置を示しています。倒れている草が白っぽいのは、もともと枯れれば白っぽいですが、津波で海水を被っていますので、海水の影響でより白くなっていると考えられます。

写真をよく見ると判りますが、白っぽい草との境を見ると草の倒れている方向が周囲と異なることが判ると思います。このようにして、その線を辿っていくと津波がどこまで来たのか、波はどのように移動して行ったのかが判ってきます。

GPSによる計測ですが(誤差が大きい)、津波の最高到達地点は、標高約15mでした。

トウキョウトガリネズミが棲む嶮暮帰島の話  東日本大震災の津波と嶮暮帰島 1

2011年5月5日撮影、東日本大震災の津波を受けた状態
2020年6月の嶮暮帰島、ほぼ同じ場所

 

嶮暮帰島でトウキョウトガリネズミを2003年に確認して、もう少しで20年になります。そろそろこれまでの記録を整理しなければと強く思い始めていました。最近は、東日本大震災から10年ということで、広く振り返りなどが行われています。それを見て、トウキョウトガリネズミの重要な生息地である嶮暮帰島も、東日本大震災の津波の影響を受けており、津波の影響から10年経過したという節目なので、東日本大震災の津波から嶮暮帰島の変化を見返して見たいと思います。

上記の写真は、上が津波をかぶった後2ヶ月後の嶮暮帰島の状況です。下が9年後の嶮暮帰島の状況です。かなり回復した様に見えますが、実際はかなり大きな影響を受けています。

 

 

 

ハマナスの枝でわざわざ餌を食べるトウキョウトガリネズミ

最近希に、生きたミルワームを餌箱から持ち出し、わざわざハマナスの枝の上まで運び上げて、そこで食べているという行動が見られます。

今日突然をハマナスの枝に生きたミルワームを運んでいるのを確認しましたので、慌てて、手持ちでEOS80D使って撮影したものです。三脚も使っていないのでぶれていますが、なぜこんなところでわざわざ食べるのか不思議です。

1月から2月の気温とトウキョウトガリネズミの採餌量

今日の換毛状態。少しずつですが、換毛が進んできています。

今日で2月も終わりです。2021年1月1日0:00~2021年2月28日の17:30までの気温変化状況は、平均気温ー3.3℃、最高気温7℃、最低気温ー16.9℃と記録されていました。最低気温は、1月10日7:45~8:15まで記録されています(15分間隔で記録しています)。10日の平均気温はー9.85℃で、-16℃台は、6:00~9:30まで記録されていました。次に最低気温が低いのが-15℃台で、1月2日、2月6日に記録されていました。道央にしたらかなり寒い方ですが、生息地の道東ならー20℃以下になることもしばしばあることを考えますと、トウキョウトガリネズミにとっては、まだ暖かいのかもしれません。

食べた餌量ですが、1月10日は確かに食べた量は、他の日より多かったのですが、-15℃代の時は普段とそんなに差があったわけではありません。詳細な状況は、今データを検討中です。食べる量が突然増減することがありますが、気温変化が極端だと、食べる量が増減すると言えるまでの相関性はまだ確認されていません。

 

 

コオロギの一時保管

最近は、毎晩コオロギを与えています。まずは、餌入れと水入れを飼育ケースから取り出し、その直後にコオロギを入れます。飼育小屋の中の気温は、氷点下なのでコオロギは動きません。生きたミルワームとゆでミルワームの残量を計測してから、すべてを新しい餌と水に入れ替えて、飼育ケースに戻します。その間5分程度です。

大概、その間にコオロギは無くなっています。どこかに一時保管をするようですが、昨日あたりから場所が変わったらしく、外から見えるようになりました。その様子が、上記の写真です。

夏場などコオロギが元気に動いているときは、その場で食べることがほとんどで、どこかに隠すという行為はほとんど見られません。食い散らかしてそのままという感じです。秋には流木の隙間にミルワームを数個差し込んでいたことを見たことがありますが、すぐに食べられています。貯食(長期間食べずに置いておく)しているという確信を持てるような状況は、まだ確認できていません。観察される状況が微妙なのです。

オオアシトガリネズミは、餌入れから毎回草の中に餌を運び込む行動をとる個体もいました。それも、ゆでミルワームだけ、無くなるまで運び込みます。すべての個体がするわけではありませんし、行動に個体差が大きく、まだなんとも確信を持てません。

しかし、トウキョウトガリネズミは一時保管してから食べるということは、餌によっては行うみたいです。これからも、観察を続けます。

飼育小屋にたどり着くまで2時間かかりました

今日は、午後から急に吹雪になり20cm近く吹きだまりました。20時から除雪をはじめて、小屋の除雪が終わったのは22時10分頃になりました。それから、餌替えをしたら23時になってしまいました。今日は少し湿った重い雪でしたので、今日は肩や腕が痛くなりました。写真は22時10分の除雪が終わった時の写真なので、吹きだまりになっていたことは伝わりませんが結構吹きだまりになっていました。

飼育小屋は、冬は結構大変です。雪が特に右側の扉の隙間から吹きこんでくるのでプラダンで塞いでいます。屋根の雪は、シーズン中2回くらい雪を下ろしをします。屋根に雪が積もりすぎると雪の重さで小屋に歪みができ、扉がしままらなくなるのです。

トガリネズミの飲み水は毎回、家から運んで来ますし、水入れの水は凍っているので、毎回ストーブで溶かしてから新鮮な水に入れ替えています。餌の生きたコオロギは、家から小屋まで1分もかからないにも関わらず、仮死状態になっています。トウキョウトガリネズミとオオアシトガリネズミは、仮死状態になっているコオロギをまず食べてしまいます。こんな簡単な捕食もないでしょう。

除雪車は0時から入ります。また5時間後には家の前の除雪をしなければなりません。今日はもう寝ることにします。と思ったら、10分前から除雪車が除雪を始めました。いつもより早く始めるということは、それなりに結構積もった証なのでしょう。

 

 

 

雪の中

昨日は、久しぶりに結構な降雪がありました。今朝は除雪が入り、それなりに雪かきをしましたが、岩見沢などに比べれば申し訳ないほどのレベルです。

雪の中でどんな行動をしているかは、映像のような状態を観察して推察するほかありません。映像のように雪の中に穴を掘ってトンネルを作ったりしているので、このような雪の中でも野生のトウキョウトガリネズミは、活発に活動しているのでしょう。それにしても、冬季に捕獲してみたいものです。

季節はずれの換毛 2

今(24日)は、朝3時過ぎからいきなり雪が降り積もり、2時間ほどで15cm強の積雪になりました。朝3時に何となく目が覚めましたので、外を確認してほとんど積もっていないことを確認して寝ましたので、油断してしまいました。朝の雪かきの時間がほとんど無く、出勤前に大変な目にあってしまいました。9時頃まで吹雪で、交通機関も1日中乱れ、夜も雪かきと大変な1日でした。でも、もっと沢山積もったところもありますので、それに比べれば大したことなかったのですが・・。

飼育小屋の入り口は吹きだまりになっており、小屋の中にも雪が吹き込んでいました。そんな中、トウキョウトガリネズミは相変わらず元気ですが、換毛は少しずつ進んで来ています。体重は、2.1gをキープしています。ただ今日は、出てくるのが遅かったので死んでしまったのかと心配しましたが、どうも休んで(寝て?)いたようで、出てきた時の動きがすごく緩慢でした。気温はー3℃程度なのでそんなに寒くはないのですが、夜の雪かきをしたあとに餌替えに行ったのでいつもより1時間半遅かったからでしょうか?これを書いているうちに日付けが変わってしまいました。雪の影響が大きかった1日でした。

箱罠にかかったエゾヤチネズミ

昨日はオオアシトガリネズミでしたが、今日は同じ罠にエゾヤチネズミがかかった映像です。

嶮暮帰島では、トウキョウトガリネズミとオオアシトガリネズミとエゾヤチネズミが同じ場所に生息していて、エゾヤチネズミが一番個体数が多いです。この箱罠はトガリネズミ用なので、エゾヤチネズミには小さい感じですが、エゾヤチネズミは結構気に入っているようです。箱罠から出しても、同じ罠に多分同じ個体が何度も入ってきます。そして、箱罠内で糞尿を頻繁にします。その割には、体はほとんど汚れていませんが、エゾヤチネズミが入ると箱罠内が糞尿で汚れますので、その都度周辺の草の葉で拭いてきれいにします。一晩で大体5回巡回しますが、同じ箱罠に3~4回入ることもあります。その都度掃除することになりますので、墜落函より設置は楽ですが、回収時のメンテナンスは手間がかかる罠になります。

この映像は、30秒になっていますが、実は、罠から出て行くまで本人に任せて様子をみていたら10分間かかっています。いきなりライトを当てられてびっくりして固まっているのかもしれませんが、自分からはなかなか出てくれないことが多いです。頻繁にかかっている時は、強制的に出て行ってもらっています。

箱罠にかかったオオアシトガリネズミ

いつもは、墜落函という落とし罠を使っていますが、シャーマントラップという箱罠も最近は時々使用します。一般に販売されているシャーマントラップでは、トガリネズミ類の体重では軽すぎて、中に入ってもトリガーが落ちないことが多く、結果的にあまり捕獲できないのが現状です。

映像の箱罠は、北海道大学の大舘さんがロシアのトガリネズミの研究者が使用していた箱罠をコピーしたものをお借りして、調査したときの映像です。この箱罠は、体重が軽いトガリネズミでもトリガーが落ちる仕組みになっています。今日は、墜落函で捕獲されたオオアシトガリネズミと異なるオオアシトガリネズミの表情をみてください。