トウキョウトガリネズミ 気に入った花序の中で一回り
トウキョウトガリネズミを観察するために、ノラニンジンやセイヨウノコギリソウなどの散形花序、散房花序をしている植物を飼育ケースの中に入れます。捕獲地には無かった植物を入れることになる場合が多いですが、飼育している場所で生育している観察しやすい植物を今は選んで入れています。これらの植物は小さな花が集まっているため、トウキョウトガリネズミの体をうまく支えてくれるようで、結構気に入っているように見えます。どれでも良いわけでは無いようで、入れた複数の花序をすべてチェックした上で、最終的に気に入った花序の中をぐるぐる回って収まり具合を確認しているようです。気に入れば長時間いるようになります。
明けましておめてとうございます ~実験環境の紹介~
トガリネズミがカメラ撮影が苦手な訳
12月2日まで行っていたトガリネズミ展で、トガリネズミの撮影を禁止にさせてもらっていました。実は、トウキョウトガリネズミやオオアシトガリネズミなどがハンティングなどで出す音(主として周波数帯 5~10kHz)とカメラがピンセットを合わせるために音がほぼ同じなのです。したがって、多くの人に撮影されると大変なストレスをトガリネズミたちに与えることになるからです。トガリネズミが出す音がどのように使われているかは、現在複数の人が研究中で詳細はこれからですが、いずれにしてもカメラの出す音波はとても苦手なことは確かのようです。
トウキョウトガリネズミが罠に落ちにく理由
トウキョウトガリネズミが、罠に落ちにくいので慎重だと書きましたが、オオアシトガリネズミと比べて罠に落ちにくい理由の一つには、後ろ足の使い方にあると思われます(添付動画)。物の角に後足の指を引っかけて、体を支えることができるからです。
オオアシトガリネズミはそのような行動は見られず、後足は前にしか伸びず、自ら飛び込みでいく感じです。でも、ヒメトガリネズミでもトウキョウトガリネズミと同じように後足の指で物の角に引っかけているのを目撃しました。では、なぜ、トウキョウトガリネズミとヒメトガリネズミの捕獲に差がでるかはこれからの課題です。ちなみに、エゾトガリネズミについてはまだ確認できていません。
北大博物館におけるトガリネズミ展が無事終了しました。
北大博物館で10月12日から開催していた「北海道のトガリネズミ」展が、12月2日に、当初より3週間会期を延長して無事終了しました。終了翌日から出張続きでご報告できず失礼しました。
たくさんの方に来ていただきありがとうございました。複数回見に来ていただいた方も結構いたようで、本当にありがとうございました。
無事、国内初、いや世界初の北海道産のトガリネズミ4種の生体展示を終えることができたのも、ひとえに、飼育を担当してくれたボランティアの学生さんたちのおかげです。改めてお礼を申し上げます。ボランティアさんの協力がなければ、到底維持できない展示でした。
見に来ていただいた方々とは、いつかまたどこかで、生きたトガリネズミたちとお会いできることを楽しみしております。それまでは、このサイトをよろしくお願いします。
トウキョウトガリネズミも木から落ちる?
トウキョウトガリネズミが、草の上で休んでいることはすでに紹介しましたが、入れてある草の状況によっては、草にぶら下がって休息をしている時もあります。人間にもあるように、完全に眠りに落ちた瞬間、体の力が抜けビックとします。トウキョウトガリネズミでも希ですが、ビックとして落ちかけるのを見ることがあります。さらに極めて希ですが、結構な距離を落下することがあります。落ちる時の映像は中々撮れませんが、偶然撮れた映像です。さすが、反応は俊敏で事なきを得ています。
トウキョウトガリネズミの日常 「僕は慎重派!」
トウキョウトガリネズミの夜の行動を観察するために、野外ではセンサーカメラ、飼育下では赤外線カメラを設置します。オオアシトガリネズミとトウキョウトガリネズミでは、種として行動に大きな差が見られます。
飼育下では、両種ともカメラに限らず、新たに何かを入れると必ず確認しにきます。最初はちっと遠巻きしていますが、最後は触って確認します。野外でも基本的には同じで、罠(墜落函)に落ちるのも、このように自分の行動圏に何か変化が起こったようなので、確認しようとする過程で落ちます。
以下の3つの動画は、飼育下のトウキョウトガリネズミが積極的にカメラを確認する状況、トウキョウトガリネズミとオオアシトガリネズミが罠に落ちる状況です。いずれも、行動の途中は編集して時間は短縮していません。トウキョウトガリネズミはオオアシトガリネズミと比較すると行動が慎重であることがわかります。
トウキョウトガリネズミが、カメラを確認する映像
トウキョウトガリネズミが罠を確認する状況
オオアシトガリネズミが罠を確認??、落ちる状況
トウキョウトガリネズミの日常 「なぁに?・・・」
餌やりなどの世話で、飼育ケースを開けます。飼育しているケースによって開け方が異なるのでその反応は様々ですが、草茎の中で休んでいる時に、そっ~とあけられた場合、「なぁに?・・・」、という感じで、顔を出します。何回か確認してから安全と判断したのか、草からでてきます。長時間休憩していた時は、まず排泄をすることが多いです。
今北大博物館で展示しているトウキョウトガリネズミ、ヒメトガリネズミ、エゾトガリネズミの飼育ケースには逃亡防止のため、隙間に養生テープが貼ってあります。飼育ケースを開けるためにこの養生テープを剥がすと、「ビリ」と高い音が出ます。どうもこの音は苦手なようで、逃げたり、隠れたり、飛び出てきたり、過敏な素速い反応が見られます。
トウキョウトガリネズミの日常 「おっとと・・・」
草を渡り歩くのが日常のトウキョウトガリネズミ。でも、油断すると草のたわみについて行けないこともある。おっとと・・落ちなくてよかった・・。










